ドイツ・マールブルクでの外語会

11月12日にメルヘン収集で有名なグリム兄弟もかつて学んだことのある大学町、マールブルクで外語会を開催しました。

町中にあるメルヘン関連のオブジェを見つつ、曇り空の下、山上のお城までの坂道を楽しくおしゃべりしながら、歩きました。

投稿者:フランクフルト支部 帆刈奈穂子 ドイツ語 1982年卒業

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「龍の世界」 池上正治(C1970)著を読んで

2024年辰年に向けて「龍の世界」が2023年10月に出版されたので紹介します。初出は1994~97年に長野県の須坂新聞に「龍百話」として掲載。これをもとに2000年に「龍の百科」、新潮選書を出版。そして30年弱を経た今年、評価が高まり講談社学術文庫としての出版です。まさに長寿の登り龍です。索引が充実しているのでとても便利です。

漢王朝を開いた農民出の劉邦は、権威を付けるために龍をシンボルにしました。「劉邦の母は夢の中で龍と会い劉邦が生まれた」と司馬遷は史記に書いています。また漢から清に至るまで2000年にわたり、歴代皇帝の正装は、絹地に龍の刺繍をほどこした黄色の龍袍(りゅうほう)でした。他方、キリスト教ではdragonは頭を砕かれる悪魔であり、東西文明で扱いが正反対です。

龍が描かれた工芸品も詳しく解説されています。池上さんが現地で現物を観た感動、美意識が伝わってきます。3例を挙げます。

雲崗の石窟で知られる大同には、九龍壁(長さ45.5m、高さ8m、厚さ3m)があり、9つの龍が彫られています。中国では9は最大の数字で、至高の存在であり、9に苦を連想する日本とは違います。
余談:香港には九龍地区があります。

中国の支配者は龍を独占したように、焼き物も独占してきたのです。帝王専用の窯があり官窯と呼びました。景徳鎮の官窯で焼かれた明代の青花龍文壺(せいかりゅうもんつぼ)は出光美術館に所蔵されています。

清代初期の白磁の瓶に遊ぶ赤絵の龍も逸品です。
本書ではどの写真も白黒ですが、ネットで検索すると実物や類似品のカラー写真が出ます。

著者から気になる警告があります。「辰年は歴史的に、とかく荒れる模様」という203-205頁の記述です。
例1 1976年 毛沢東と周恩来が亡くなった。
例2 1856年 アロー号事件、英国の小帆船アロー号が清に臨検されると、これを口実に英仏は中国侵略を開始した。
例3 1796年 白蓮教徒の乱。河南、湖北、四川など広い地域で農民が反乱を起こした。

ウクライナ戦争、イスラエル・ハマス戦争とすでにテレビニュースを視るのもウンザリですが、辰年はさらに世界の動乱が続く、との覚悟が必要と思います。

2023年11月18日

投稿者: 蓮見幸輝  英語  1966年卒業

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昭和6年サンフランシスコ刊『漫画四人書生』フランス語版刊行

今般(2023年7月21日)フランスで刊行された、『漫画四人書生』(ヘンリー木山義喬著、1931(昭和6)年発行、発行地サンフランシスコ)に関するフランス語書籍 QUATRE JAPONAIS À SAN FRANCISCO 1904-1924 (キャトル・ジャポネ・ア・サンフランシスコ:在サンフランシスコ四人の日本人1904-1924)を紹介させていただきます。
この会員便りに投稿される著書・翻訳書紹介は日本語で執筆され、日本で刊行される書籍であり、本書のようなフランス刊行のフランス語書籍は対象外か、との躊躇があるものの、フランスにおける日本漫画文化受容状況の一環として一興かと投稿いたします。

『漫画四人書生』は、20世紀初頭にサンフランシスコに移民した4人の日本人青年の20年に亘る生活体験譚を、そのうちのひとりである画学生ヘンリー木山義喬が、当時のアメリカ合衆国の政治・経済・社会・文化、日本人移民に係る日米外交関係等を背景に、52話(1話12コマ)の物語漫画に仕立てた漫画本で、日・米人の発言はそれぞれ発話のまま、日本語と英語(日本人が書き写す、かなりブロークンな)で綴られています。1904年のサンフランシスコ上陸から1924年の一時帰国までの生活状況を、漫画という表現手段に余すところなく描き込もうとした、歴史の証言を残そうとした意図が明瞭に読み取れます。各エピソードにユーモアを籠め、その意気込みをオブラートに包んでいますが、意図は隠しようもなく伝わってきます。
移民は1882年に始まり、1904年は移民を巡る日米の軋轢が既にかなり濃厚になっていた時期で、新規移民を禁ずるカリフォルニア州法の施行が1924年7月1日ですから、著者には移民史の全展開が視野に入っていたわけです。

現代まで展開する日本の物語漫画の嚆矢とも言える漫画文化史的意義、アメリカ合衆国日本人移民事情や日系アメリカ人誕生の貴重な証言としての歴史的価値、にもかかわらず、『漫画四人書生』は、著者自身の私費出資による数量限定出版であったこと、発行地がサンフランシスコで、日本の書籍流通網に乗らなかったことを理由としてか、日本でその存在は知られていませんでした。
発刊後半世紀を経た1980年代、発刊の地サンフランシスコでもまた『漫画四人書生』の存在は忘れられていましたが、アメリカ人の日本漫画研究家 Frederik L. Schodt (*) がカリフォルニア州のさる大学図書館に収蔵されていた一冊に遭遇し、調査研究の末、1999年、漫画の全英語訳に加え、各話内容についての詳細な解説・注記を付し、さらに、ヘンリー木山義喬の人生や、この書の、漫画表現における日米交流史上の位置等を語る論文を併せた The Four Immigrants Manga — A Japanese Experience in San Francisco 1904 – 1924 の上梓に至ります。 (*) 2017年度国際交流基金賞受賞

アメリカ人日本漫画研究家の業績により、幾星霜を経て漸く、日本漫画史上の稀覯本の存在を知った日本の漫画研究界は2008年、1931年版の復刻に併せ、The Four Immigrants Manga の解説・注記・論文部分の全日本語訳および日本人研究家による論考を編集した『漫画四人書生「初期在北米日本人の記録」第三期』を文生書院から刊行しています。

今般フランスで刊行されたのは Frederik L. Schodt : The Four Immigrants Manga のフランス語版で、刊行者 Onapratut, Le Portillon はフランス人の日本漫画研究家グループで、彼ら自身も漫画家です。解説・注記と論文部分は英語からの仏語訳ですが、漫画の日本語台詞は英訳からの重訳ではなく、原版日本語からフランス語に直接訳し直すこととなり、私が依頼を受け、担当しました。
同時代人には漫画の絵と台詞だけで何の説明もなく理解された日米時事漫画であり得たでしょうが、百年後の翻訳者には、語られる歴史事項の学習が必須となりました。
さらに、登場人物の通常会話の随所に、孔子に始まり、中国渡来または平安時代以降の日本人詠の漢詩、例えば『和漢朗詠集』、八代集和歌、経典、能・狂言・歌舞伎の台詞、江戸時代後期から流行した小唄・端唄・お座敷唄・都都逸、各地民謡等が引用されていて、明治・大正期に教育を受けた日本人と、私のような戦後生まれの日本人の文化的背景の分断が驚異的に感じられました。フランス人読者に理解してもらうために、ひとつひとつ注釈を付けました。

本学同窓生に漫画読者は多くはないと思い、ひとこと付言しますと、1993年『ドラゴンボール』の仏訳刊行が招いた日本漫画ブームは30年を経て、日本でのヒット作品はほぼすべて仏訳出版されるに至り、今、フランスは世界最大の日本漫画輸入国です。そこに、一世紀近く前に制作された、日米関係史の一時期を証言する歴史漫画『漫画四人書生』を投入することに、フランスの日本漫画研究界の優れた知的好奇心を感じます。

投稿者:沼田 睦子 フランス語 1969年卒業

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令和5年度東京外語会広島支部 懇親会

去る令和5年10月7日(土)、コロナ禍による3年間の中断を経て、今年ようやく再開出来、今年は少しでも参加しやすく感じて頂けるように、是非ご家族もご一緒に!とご案内したところ、会員の奥さまや沢山の子供たちが一緒に参加してくださり、広島支部会員12名、その御家族9名(大人1名子供8名)と大変賑やかな懇親会となりました。

 

そして当日、入口付近で開始前に外語トークを繰り広げておられた先輩方の横にたまたま居合わせたフレッシュな男性が、同窓生(千葉顕世 2021年ロシア語専攻卒業)というミラクルが!急遽ご参加頂き、広島支部の会員名簿にも名を連ねて頂くことになりました!

 

 

 

飛び入りの1名を加えた計22名にて、和やかな雰囲気の中、久し振りの再会に参加者の皆様も楽しんで頂けたようでなによりでした。今後も是非継続して開催していきたいと思いますので、広島在住の外語会関係者の皆様のご参加をお待ちしております。

出席者一覧(数字は卒業年度・敬称略・会員のみ記載)
渡邊 由紀子(F1964) 道原 潔(F1980) 伊藤 高城(D1993) 溝渕 園子(R1993) 沖本 美保(R2007) 近藤 真緒(R2009) 千葉 顕世(R2021)山田 正三(S1971) 青木 芳允(S2003) 平野 絢子(S2006) 山田 憲昭(C1974) 菅梅 章順(C2003) 綾木 和泉(C2006)

追記
当日ご紹介頂いた外大関係者の書籍を掲載致します。この記事をご覧の皆様も是非お手にとってみてはいかがでしょうか。      外語会広島支部支部長 菅梅章順

エマニュエル・ドロア『デミーンの自殺者たち―独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇』
剣持久木、藤森晶子訳、人文書院、2023年。
藤森晶子(1979年広島市生れ。東京外国語大学外国学部欧米第二課程フランス語専攻卒業)
http://www.jimbunshoin.co.jp/smp/author/a266041.html

投稿者:菅梅 章順(すがうめ しょうじゅん) 中国語 2003年卒業

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出版案内:増訂電子版『日本語「形成」論―日本語史における系統

 

 

 

 

 

 

 

さる2016年4月~「本の紹介」コーナーに拙著『日本語「形成論」―日本語史における系統と混合』を投稿させていただきましたが(2017年1月16日付)、あらたな増訂電子書籍として刊行しましたので、それをお知らせします。

投稿者: 崎山 理   フランス語 1962年卒業

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中国語科C58同窓会を開催しました

去る9月9日(土)に中国料理店の上海庭(九段南店)にて、S54年中国語科に入学した仲間で同窓会を開催しました。同窓会開催は、10年ぶり、そして卒業40周年となります。

当日は中国語科の輿水先生、高橋先生、小林先生の先生方3名をお招きし、会場参加26名、Zoomによるリモート参加2名で、合計31名が集まりました。

ご出席いただいた先生方からは、今なお研究や執筆活動に情熱を注いでいらっしゃるご様子や平和活動に取り組まれているご様子をお話いただき、改めて敬服の思いを深くするとともに、私たちもこれから何か社会に役立つことができると先生方から勇気をいただくことができました。

卒業以来40年ぶりに再会した人もいましたが、会えてなかったその時間の経過を感じさせないくらい、とても和やかに楽しい時間を過ごすことができました。3時間があっという間に過ぎ、2次会も3時間取りましたが、話が尽きることはありませんでした。

会場が手狭で集合写真を撮ることができませんでしたが、また再会の機会をつくりたいと思えるほど充実した会となりました。

C58同窓会 幹事:
A組 岡久(松岡)恭子、杉崎(秋山)易子、神原京一
B組 今井(柳沢)佳子、石黒(横山)裕子、杉本直史、佐藤誠吾

投稿者: 佐藤 誠吾    中国語 1983年卒業

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外語会モスクワ支部 懇親食事会の報告

「 去る9月19日(火)モスクワ市内日本食レストランにて現在の情勢下モスクワに残っている卒業生で集まり、食事会を開催いたしました。

コロナ前の2017年の時点では留学生も含めて50名ほどいたメンバーですが、 昨今の情勢下、卒業生に限らず多くの在留邦人が退避してしまっており、食事会に参加した6名(写真)の他に4名ほど、合計10名ほどの卒業生がまだモスクワに残って頑張っています。」

投稿者: 内倉真和 ロシア語 1986年卒業

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ゴルフコンペへのお誘い(東京外語ゴルフ会)

東京外語ゴルフ会ではコロナ禍で2019年12月以来中断していた活動を4年ぶりに再開いたしました。再開後記念すべき第1回は会の創設後第240回目の節目となり、熟年ゴルファー11名の参加のもと青梅ゴルフ倶楽部にて行われ、山崎正弘氏(S科S1967)が優勝を飾りました。当ゴルフ会ではこれからも年4回のコンペ開催を目指しています。会場は交通機関からの送迎バスあり、キャディ付き、乗用カート利用可を条件とし、競技は新ぺリア方式で行われます。年齢制限・年会費なしで、多くの外語OB・OGゴルファーが参加されますよう幹事一同お待ちしています。

(写真)2023年7月21日 青梅ゴルフ倶楽部にて

次回コンペの予定は下記の通りです、参加希望者は10月10日までに幹事にご連絡ください。

日時 : 11月1日(水)
場所 : 取手國際ゴルフ倶楽部 東コース
エントリー予定 : 4 組
グリーンフィー : 約22,000円
参加費 : 3,000円
幹事 : 前田憲一 (E1966)
メール:kmaeda@s4.dion.ne.jp

東京外語ゴルフ会

会長 清水 良雄 (F1965)
幹事 前田 憲一 (E1966)
会計 町田 光子 (F1966)

投稿者:前田憲一  英語 1966年卒業

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「東京外語会有志による海外支部歴訪の旅」の会 「中部支部総会参加と伊勢志摩旅行」反省会

本会(「旅の会」と略す)は、この度、「中部支部総会参加と伊勢志摩旅行」の反省会を兼ねて2023.7.29(土)に神楽坂の中華レストランにてランチ幹事会を開催しました。

この日は、旅行の「思い出話」と役員の交代を含む「旅の会の今後」について話し合いました。役員の交代については、石原代表が高齢のため交代を希望されていたものです。

当日は猛暑のなか、皆様、坂の多い神楽坂にお出でいただきありがとうございました。おいしい中華をいただきながら、「思い出話」に花が咲き、役員人事もスムースに行われました。

当日の概要は次のとおりです。

当会代表には、林義之(F1966)氏が就任し、石原代表は名誉会長に就任いたしました。今後とも引き続き皆様のご厚誼を賜りますようお願いいたします。

<反省会・旅の思い出>
「写真で綴る名古屋・伊勢志摩旅行」(林作成)等を見ながら旅の思い出を語り合った。

〇中部支部の総会は約40名の参加者があり、若い世代も多数参加していて賑やかな華やいだ雰囲気に満ちていた。我々「旅の会」が参加したことによって中部支部の5年5ケ月ぶりの総会開催が促進された、という黒田支部長の話を聞いて来て良かったと思った、との感想があった。

〇伊勢志摩旅行は、伊勢神宮ほか志摩半島の名所をコンパクトに回ることができ好天にも恵まれて充実した旅行であった。コロナ禍のまだ残るなか意義ある国内旅行であった。

〇石原氏ご子息から、「この「旅の会」はいい。父も存分に楽しんだようだ。ぜひ、今後も続けてほしい。」との発言があった。石原氏も、「いろいろな人たちと一緒に旅が出来、大変うれしかった。」と言われた。

<次回の「旅」を語る> ― 以下、幹事会 ―
〇本会の基本理念として、一度行ったところは避け、支部のある所で、できれば新しい支部のあるところ(海外)を訪ねたい。

〇過去にとらわれず考えても良いが、現地のOB/OGなどと懇談できるような形をとりたい。ただの「観光」ではない。

〇南米やヨーロッパも候補に入れたいが、従来の参加者は高齢になり無理であろう。新規の若手参加者を開拓し、行く先も改めて検討する必要がある。

〇時期としては来年あたり、国際情勢やコロナの趨勢などを睨みながら、行く先を含めて今後詰めることとした。

<「旅の会」の今後の運営体制について~代表その他の協議>
〇本会代表について
石原代表から「体力等を勘案してもっと早くに辞任すべきであった。」との発言があり、石原代表の辞任が決定した。

〇石原代表の辞任を受けて、後任として新田氏を推薦する声があったが、新田氏は健康上の理由からこれを固辞し、新たに林氏を押す声があり、一同これに賛意を表し、満場一致で、本会の次期代表に林義之氏が決定した。

〇林氏は、石原氏を名誉会長に、新田氏を顧問に、高村氏を事務局長に位置づけて就任を要請し、各氏はこれを受諾した。さらに、富山さん、相馬さんに引き続き幹事として留まり事業の企画・遂行にアイデア提供など協力してほしい旨要請し、両人はこれを受諾した。

<謝辞・花束贈呈・写真撮影など>
〇石原氏・同夫人から謝辞があった。奥様ともどもほんとうにありがとうございました。

〇お二人に感謝の意を込めて花束を贈呈。永年、石原さん、ほんとうにお疲れ様でした。

〇参加者の集合写真を撮り散会した。


神楽坂・福全徳にて
石原ご夫妻へ花束贈呈

お店の前で

参加者(敬称略):12名

上の写真で後列左から右へ
大谷尚武(F1967)、三浦哲郎(E1961)、石原隆良(D1956)・新田和夫(M1962)、二瓶美由紀(D1987)、林義之(F1966)

前列左から右へ
相馬寿美乃(F1964)、石原夫人、高村忠良(R1981)、勝亦杏子(F1971)、富山絢子(F1964)

(石原氏ご子息撮影)
※ 石原氏が91歳となり、単独外出は困難、とのことで夫人及びご子息が同行された。

投稿者:林 義之  フランス語語 1966年卒業

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名誉教授青山理事、五十嵐耕大さんを囲んで懇親会を開催しました

後列左から永吉美幸(C-2001)、五十嵐耕大(C-2011)、柳原諒一(C-2014)、松野優美(言語文化学部4年:台湾大学)、坂口波央(国際社会学部4年:淡江大学)、趙順文(GL-1983)、五十嵐祐介(C-2004)、名切千絵(F-2008)、高原萌(言語文化学部4年:台湾師範大学)、蔡元明(J-1994)、李明斌(J-1981)、王孟芸(GL-1997)
前列左から林純麗(淡江大学Global Japan Office)、花岡怜(C-2020)、名誉教授青山理事、楊麗珮(J-1982)、今出淳一(In-1977)
乾杯の挨拶をされる青山理事

東京外国語大学の名誉教授青山理事と国際化拠点室室員の五十嵐耕大さん(C2011)が台湾を訪問されたことを受け、台湾支部では7月26日(水)に台北市内でお二人を歓迎する懇親会を開催しました。

いつものように日本語、インドネシア語、フランス語、中国語学科と幅広い卒業生が集まったほか、今回は母校側の手配により、現在台湾の大学で半年間の語学留学中だという現役女子大生3名も加わり、総勢17名が2つの丸テーブルを囲みました。青山理事は乾杯の挨拶で、今回の訪台の目的について「台日大学学長フォーラム」(国立曁南国際大学で7月25日に開催)への参加と、この懇親会でOB・OGと現役生との交流を促進することの2つを挙げられるなど、私たちOB・OGの経験が現役生のキャリア形成の刺激になればというような期待を示されました。

なお、今回の懇親会開催に当たっては、趙順文(GL1983)さんから事前に、自身が執筆された「大学奉職回顧録」の一節がLINEグループでシェアされていました。日中国交正常化以降、日本政府が中国に配慮し、日本と台湾の国立大学の姉妹校協定を認めてこなかったこと、この状況を打開したのが当時学長だった中嶋嶺雄氏であり、ついに1996年、東京外国語大学と台湾の国立政治大学の姉妹校協定締結が実現し、戦後初めて日台の国立大学同士による交換留学制度が確立したことなどのいきさつが書かれたものです。そして1997年、国立政治大学から交換留学生第1号が東京外国語大学へ派遣、翌1998年には東京外国語大学から交換留学生第1号が国立政治大学へ派遣――されたのが実は私でした。ちなみに当時政治大学日本語学科で教えられていた趙順文先生とは、今回が実に20数年ぶりの再会でした。

東京外国語大学は現在、台湾の6つの大学(私立・国立含む)と協定を結んでいるそうです。交換留学に限らず、私費で台湾留学をする人も多いとのことで、たった1人から始まった交換留学制度が20数年間でこれほど大きくなっていることに驚くばかりでした。

私個人の意見として青山理事にも申し上げたことですが、外語会の海外支部に現役生が参加することは大変良いことだと思います。私自身、1998年当時、交換留学生として台湾に滞在していたころ、中嶋嶺雄学長(当時)が台北にいらっしゃるということで、ある卒業生(林綺雲J-1974卒)に誘われて初めて外語会に参加しました。学生だった私のために参加費を負担してくださると仰った林先輩はもう亡くなられてしまいましたが、いまでもずっと感謝しています。それほどまでに当時学生だった私には、どの卒業生のお話もとても興味深く感じられました。

ですからこれから海外へ留学される現役生の皆さんには、1回だけでもいいから現地の外語会に参加してみてはどうかと思います。私たちも、何かあったときに若い方たちに頼ってもらえるようなOG・OBでいられたらと願っています。

執筆:永吉美幸(C2001)

投稿者:Yang Lillian 国際日本 1982年卒業

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「文化メディアシオン―作品と公衆を仲介するもの」(新刊訳書)の紹介

波多野 宏之(はたの ひろゆき)氏がこの7月に新刊訳書を白水社から出版された。
同氏は本学出身で図書館・美術館勤務という異色の経歴を持ち、美術情報学分野における日本でのパイオニア的存在。詳しくはユニークな下記略歴をご参照。

本書によると美術館、博物館、歴史的建造物、これらについての展示パネルや音声ガイド、劇場や映画などの字幕解説、ワークショップなど「人と文化を結ぶ」諸活動が、いわゆる「文化メディアシオン」ということである。

日常生活の中で「ヒト、モノ、カネ、情報」は、大切な4大価値であるが、「文化メディアシオン」はこれらすべてを扱う総合的な分野といってもよい。

「文化とは何か?」、「文化財とは何か?」、「文化価値とは何か?」、「(日本の文化も大切なのに相変わらず)なぜ日本政府の担当部署が「庁」から「省」に格上げならないのか?」など、文化についていろいろ再考する良いキッカケになると思います。

同氏 は入学から 1968 ~ 69 年の学園紛争時にかけて中野区上高田の日新寮に寄宿していたとのことで 6 月の卒業となった由。もと関東大震災の避難収容受入れの場所でもあった、日新寮を貴重なもの、「時代の記録」として「日新寮アーカイブズ」 の形で残す作業(デジタ ル文書・画像化)にも取り組まれました。

日本は公文書管理法制定(2009)など法制面の整備、 文化財の保護、作品のデジタル・データ化、ネットワークなどフランスの文化政策から多くを学ぶ必要があると思われます。是非、ご一読をお薦めしたい。

投稿者:金澤脩介 フランス語 1968年卒業

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〇波多野 宏之氏 略歴
東京都立中央図書館などの勤務を経て、1992 – 2003年に国立西洋美術館主任研究官を務める。3 度に亘るフランス滞在 [1984-85 年仏政府給費留学(ポンピドー・セ ンター)、1995-96 年文部省在外研究(ルーヴル美術 館内文化省中央図書館・アルシーヴ)、2013-14年国立文化財学院招聘研究員] で貴重な経験を積んだ。

2004年「文化情報学」(博物館・図書館・文書館、映像、観光情報、コンピュー タなどの総合学)を謳う駿河台大学文化情報学部教授となり、同学部長を経て、2008年に副学長に就任。後に学部改編によりメディア情報学部教授となり、現在名誉教授。

専門はアート・ドキュメンテーションや文化環境の日仏比較であり、美術情報学の分野では日本の重鎮の一人である。研究活動ではアート・ドキュメンテーション学会初代会長、日仏図書館情報学会会長、日本図書館情報学会理事などを歴任した。

〇ご参考:
・2003年:第5回 図書館サポートフォーラム賞受賞
・「仏友会」での講演会
演題 は「情報メディアの伝統と革新-フランスの図書館・美術館 に学んで」。
時代の先端を行くデジタル技術、画像ドキュメン テーションの話を中心に「文化財」の保護・保存・活用について、講演。
「文化大国、ミュージアム大国フランス」での貴重な研究・経験などを披歴。
・仏友会会報誌LA NOUVELLE No.5 に掲載記事「情報メディアの伝統と革新―フランスの図書館・美術館に学んで」(2010年9月15日号)

文化メディアシオン:作品と公衆を仲介するもの (文庫クセジュ)
by ブリュノ・ナッシム・アブドラ, フランソワ・メレス, et al. | Jul 1, 2023 1,320円

関連著書:『画像ドキュメンテーションの世界』(単著,勁草書房,1993年)
『図書館資料利用論〈1〉』(単著,放送大学教育振興会,1998年)
『デジタル技術とミュージアム』(編著,国立西洋美術館,2001年)
『フランスの美術館・博物館』(共訳,ジャック・サロワ著,波多野宏之/永尾信之訳,白水社,2003年)

 

 

「万里同風、中国との57年」を読んで

池上正治さん(東京外語大中国科1970年卒)から今年3月末にこの本を頂いた。私は池上さんを凄い中国通と尊敬している。

池上さんが57年にわたって撮った66枚の口絵写真と、第1章、1967年の訪中学生参観団の記録をただちに読んだ。第2章は広い中国を8地区に分けて概説しており、125頁の分量は本書の2/3を占める。私が2年駐在したことのある香港と隣の広東省、興味があったチベットやカイラス山から読み始め、この章を半分読んだあたりで、索引が完備しているので、辞典のように使えばよいのだと気付いた。

6月に改めて読んだのが第3章、長大なもの3つ、万里の長城、大運河、大長江である。2,000km強の運河について私は初めて学んだ。

第4章、日中に架ける橋を読むと、徐福、花蓮(はなはす)、南開大学に関連して、池上さんが日中交流に取り組んだ様子が生き生きと描かれている。60年近くにわたって日中交流に取り組んできた池上さんの偉業に頭が下がる。筆者が強調したいのは日中交流の重要性だ、と納得した。

蓮については2020年7月、埼玉県行田市の古代蓮の里で、池上さんに直接教えてもらった。本書に出てくる「板橋区立中台小学校、花蓮、20年の軌跡」と題したパンフレットも頂いた。写真、文とも小学生に蓮爺さんと親しまれる池上さんの作である。

なお、「万里同風」は非売品で残部数は分かりませんが、是非読みたいと思う知り合いの方は、池上さんに連絡してみたらいかがでしょうか。

2023.7.11記

投稿者:蓮見幸輝 英米語 1966年卒業

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共に進もう、「楽生超寿」の道

天空に飛翔する鵬の心で、我々を逍遥游の世界に誘う東洋賢人の一人荘周には次のような言葉(荘子)がある。
労我以生・佚我以老・息我以死
意訳を許されるなら、
天は人を働かすべく一生を与え、楽しますに老いを与え、最後に息う(いこう)ために死を与えた。
2300年前の東洋の賢人は、まるで現在の元気なシニア社会到来を予想していたかのようだ。老いては楽しき生を究めよと。
現代の話に戻る。英国の研究機関レガタム社は毎年「世界の繁栄度ランキング」を発表。その健康分野のランクに限定して話します。
我が国は世界に冠たる長寿社会を示現し、国民皆健保制度・医療機関へのアクセスの良さ・長寿等から健康度は世界トップランクにある。
欧米社会が自慢する「幸福度ランク」などで上位は北欧、西欧、オランダ・スイスが常連だが、健康分野では日本がフロントランナーであり、それに医食同源の東アジア諸国(シンガポール・台湾・香港)が続く。
今回のテーマは、「健康で長寿」。長生き模範国日本の超寿これからに触れたい。
銀行員生活も終わる頃本屋で手にした書物が、「63歳まで健康な人は何故100歳まで元気か」という刺激的なタイトルだった。2014年発刊だからもう10年も前の内容、世の中的には人生80年時代のことだ。人生には大きな節目に四度厄年があり、63歳が最後の大厄年。それを大病せず乗り切るためのアドバイス満載の本であった。

…(全文はこちら

投稿者:佐々木洋 英米語 1973年卒業

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キム・オンス『野獣の血』

いつもお世話になっております。
このたび拙訳により標題の作品が刊行されることになりました。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784594094997

本書との出会いや翻訳の工夫等は出版社のブログに掲載されています。
http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/2023/06/post-393.html

人間の業を重厚なエンタメ小説で味わっていただければ幸いです。

投稿者:加来(旧姓:犬飼) 順子 朝鮮語 1989年卒業

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柳澤さん講演:『戦争しない国』であり続けることこそ重要

早いもので6月3日の元防衛官僚・柳澤協二さんの講演会から1か月近くが経ちます。当日は心配されていた前日の台風2号崩れの強風雨も朝には上がり、晴れ間も見えました。

講演会は例年通り、「東京外語大・九条の会」年次総会に引き続き14時から行われましたが、場所がいつもと異なっており、研究講義棟ではなく本部管理棟内の通常は教授会などが開かれる大会議室となりました。しかし、当方のスタッフ不足から案内に十分人を掛けられないこともあり、中には講演の半分が過ぎた頃に入場する人もいました。この点は今後の反省材料にしたいと思います。

「非戦の安全保障論―戦争不安の時代に考える戦争回避の道筋」というタイトルの下に始まった柳澤さんの講演は、昨年の安保3文書の問題点の指摘からスタートし、「反撃能力」論へと展開し、国際世論を結集してグローバルに非戦の秩序を形成することと述べています。そして、柳澤さんは「戦争とは、国家の意思を実現するための暴力行使。だからその意思の実現に別の手段があればなくせるはずだ」とし、「日本は何を目指すのか。戦わないこと、すなわち戦争回避を唯一最大の目標にしたい」と述べました。また、台湾有事については「中国と台湾の戦争。そこへ米国が参戦し、中国と米国との戦争になる。だが、それは即日本有事にはならない。つまり、日本からの米軍の出動は日米安保条約の事前協議の対象であり、日本がこれを断ればよいだけだ。しかし、こうすれば当然、日米同盟は崩壊する。日米同盟の崩壊を避けるためには、戦争の回避、つまり外交努力が決定的に重要になる」と続け、「戦争は政治が選択するのだが、その政治を選択するのは国民だ。九条を守る会の活動も『戦争しない国』であり続けることを鮮明に打ち出してはどうか」と結びました(柳澤さんの講演についてはご希望の方にはレジメを用意しています)。

いつもなら記念講演については事後の報告だけでしたが、今回は事前の案内も本メールマガジンに投稿したところ、柳澤さんと中学校時代の同級生だったという本学の卒業生(非会員)も講演会に参加され、60年振りの再会を果たしました。こうして盛会裏に講演会を終えることができました。

16時過ぎからは場所をホール・ダイニングに移して2019年以来、4年振りに懇親会も開催し、19時前に本年の年次総会を閉じました。

投稿者: 鈴木 俊明  スペイン語  1972年卒業

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東京外語会ジャカルタ支部、懇親会

東京外語会(東京外国語大学同窓会)ジャカルタ支部は6月10日(土)に懇親会を開催した。コロナ後2回目の開催となる今回はOB/OG、お子様、現在インドネシア大学に留学中の現役学生を含む計20人が集結した。

現役学生が5人参加した今回は、年代や語科の異なる会員と交流を深め、就職活動の真面目な話から学生時代の思い出話まで多岐に渡り、会は大いに盛り上がった。

東京外語会ジャカルタ支部では、数カ月に一回懇親会、ゴルフコンペ等を開催している。

投稿者:村松 まりえ 朝鮮語 2006年卒業

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新刊紹介『カフカエスクを超えてーカフカの小篇を読む』

 

前著(『ことばへの気づきーカフカの小篇を読む』春風社、2021年)に引き続き、小篇を20ほど読みながら、周りの世界を眺めてみました。その際、カフカエスク(不条理な、理不尽な)という概念だけで全ての作品を読み解くことは困難であると考え、カフカがノートや日記に文章を記すとき、どのような切り口で創作に臨んだかについて、以下3つの視座を設けてみました。

(1)現実と非現実の境を行き交う
(2)脇に身を置いて眺める
(3)終わらないように終わる

今回読んだ小篇は・・
(第一部)「商人」「天井桟敷にて」「隣人」「夜に」「雑種」「家父の心配」
(第二部)「小さな寓話」「根気だめしのおもちゃ」「もどり道」「乗客」
「はげたか」「ポセイドン」「セイレーンたちの沈黙」
(第三部)「こま」「皇帝の使者」「出発」「新しいランプ」「中庭の門をたたく」
「掟の門」

アカデミックな論文ではなく、よしなしごとを綴ったエッセイ集です。外語会プラザのアラムナイ文庫に寄贈させていただきました。前著とともに、ご一読いただけたら幸いです。

書名:『カフカエスクを超えてーカフカの小篇を読む』
著者:松原好次
出版社:春風社
出版日:2023年4月28日
定価:3100円+税
ISBN:978-4-86110-846-4

投稿者: 松原好次 ドイツ語1972年卒業

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カナダの日本語メディアで唯一の鉄道連載コラムが“発進”

カナダ西部バンクーバーに拠点を置く日本語主体のオンラインメディア「日加トゥデイ(JC Today)」で、カナダの鉄道の魅力を伝える連載コラム「カナダ“乗り鉄”の旅」を6月に始めました。

日本語ニュースサイトで唯一のカナダの鉄道に特化した連載コラムとなる「カナダ“乗り鉄”の旅」は毎月第1木曜日に更新し、リンク先<https://www.japancanadatoday.ca/category/column/noritetsu/>から無料で読めます。

6月1日に掲載された第1回「空港行き列車UP利用も、あわやタイムアップに」<https://www.japancanadatoday.ca/2023/06/01/noritetsu-otsuka-keiichiro-1/>で紹介されたのはカナダ最大の都市、トロントの中心部にあるユニオン駅とトロント・ピアソン国際空港を約25分で結ぶ鉄道「ユニオン・ピアソン・エクスプレス」(UPエクスプレス)。15分おきに走っている利便性に信頼を寄せ、トロントの中心部にある自立式電波塔で高さ世界3位のCNタワー(約553メートル)の展望台からの眺望を航空便出発の2時間20分前まで満喫していたところ、「ある理由」で予約した航空旅客便を逃しかねないピンチに直面します…。

日加トゥデイでは山野内勘二・駐カナダ大使(インドシナ語1984年卒)も連載「音楽の楽園~もう一つのカナダ」<https://www.japancanadatoday.ca/category/column/canadian-music/>を受け持っていらっしゃいます。

筆者は優れた鉄道旅行を表彰する賞「鉄旅オブザイヤー」の審査員を務める鉄道旅行好きで、VIA鉄道カナダの公式愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員としてカナダの10州全てに足を踏み入れました。広々とした美しい国土、多様なバックグラウンドを持つ人々の素晴らしさ、その土地の名産品を生かした美食に訪れるたびに魅了され、癒やされてきました。

日加トゥデイの新連載「カナダ“乗り鉄”の旅」を通じて読者の皆様にカナダおよび現地の様々な鉄道への関心を高めていただき、ひいては日本とカナダの友好関係の一層の発展に誠に微力ながら貢献できれば幸いです。
(共同通信社ワシントン支局次長、東京外語会広報委員・元理事)

【写真説明】
・写真上:2017年に東京・汐留の共同通信本社ビル「汐留メディアタワー」で開かれた「汐留鉄道倶楽部展」でカナダの列車の写真を紹介する筆者
・写真中央:「カナダ“乗り鉄”の旅」の第1回に登場するUPエクスプレス(手前)とCNタワー(カナダ・トロントで筆者撮影)
・写真下:カナダ・オンタリオ州の駅で停車中のVIA鉄道カナダの列車(筆者撮影)

投稿者: 大塚 圭一郎 フランス語 1997年卒業

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第19回 東京外語会有志による海外支部歴訪の旅 ~ 国内旅行ですが ~ 外語会中部支部総会参加と伊勢志摩の旅へ行ってきました

<2023.5.20(土)~5.22(月)>    林 義之(F1966)

「海外支部歴訪の旅」は、1995年の台湾訪問以来2019年にウズベキスタンを訪問するまで海外17か国を訪問してきました。この間、中嶋元学長のご配慮で秋田も訪問してきました。その後は、コロナ禍により3年間ほど海外旅行が叶わず、海外への夢が頓挫していました。

コロナもようやく収束の様相を呈してきたので、そろそろ国内旅行からでも、と考えていたところ、秋保支部委員長を通して、外語会中部支部(名古屋)が5年5か月ぶりに総会を開催する意向であるとの報が入り、それでは中部支部総会に伺わせていただきながら名古屋及び近隣の伊勢志摩を旅行しようということになり、このたび2回目の国内旅行を実施いたしました。

この度は秋保支部委員長には大変お世話になりました。御礼申し上げます。

5月20日(土)  中部支部総会に参加 ~ 名古屋KKRホテル
まずもって、5年5か月ぶりの中部支部総会開催おめでとうございました。この度の中部支部訪問に際しましては、中部支部・斎藤幹事には一方ならぬお世話になりました。林学長、亀山元学長、寺田理事長、秋保支部委員長ご列席のもと、我々「旅の会」一行が参加できたことは大変光栄であり意義深いことでありました。

総会は、名古屋城すぐそばのKKRホテル名古屋で行われ、「旅の会」7名を含む40名が参加して開かれました。総会は、中部支部・斎藤幹事の司会のもと、12時から午後2時まで総会と交歓会が通して行われ、20代を含む若いOB/OGも多く参加され和気藹々の歓談の輪が広がっていました。黒田中部支部長のご挨拶、亀山元学長の乾杯、続いて林学長、寺田理事長、秋保支部委員長、小出元副理事長からそれぞれご挨拶がありました。総会の模様は中部支部から報告が寄せられていますので、ここでは割愛いたします。

ただ、黒田支部長の「「旅の会」が東京から来てくれることになったのが、中部支部の総会を開催しようという強い後押しになった」との言葉を聞いて、こんな形で「旅の会」がお役に立てたことは大変光栄なことだと我々としても大変うれしい限りでした。

挨拶される黒田支部長
挨拶される黒田支部長

恒例の「横断幕」も出させていただきました。

前列左から:秋保さん・斎藤さん・亀山元学長・林学長・寺田理事長・
黒田支部長・小出元副理事長(林学長の後は浦田さん)

…(全文はこちら

投稿者:林 義之  フランス語 1966年卒業

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メキシコ懇親会を開催しました

メキシコに駐在、永住、留学など色々なバックグラウンドで来ている卒業生や留学生10名余りとその家族が集まり、2023年5月13日(土)にメキシコ中部グアナフアト市のレストラン「México Lindo y Sabroso」にて、懇親会を開催しました。1976年卒の卒業生から、現在留学中の在校生を含め色々な世代の方々が参加されました。

コロナ禍以前は首都メキシコシティで多く開催されてきた外大生の集まりですが、ここ10年程自動車関連産業で日本企業が多くメキシコ中部に進出したこともあり卒業生の居住地マップも広がったため、今回は協定校であるグアナフアト大学のお膝元を、開催場所にしました。

メキシコの伝統料理に舌鼓を打ちながら、懇親会では「外語会メキシコ支部の活動」と「在校生・留学生へのサポート」というテーマを主に、ざっくばらんにお話をしました。

コロナ禍等でストップしてしまっている外語会メキシコ支部としてのアクティビティを掘り起こし、また現在のニーズや課題に沿ったものにしていく必要があります。卒業生同士の各種交流は勿論ですが、在校生、留学生でメキシコに関心を持っている方々をどのようにサポート出来るか、又して欲しいのかといった内容を知るにあたり、在校生からの具体的な意見は大変参考になりました。

「ガクチカ」という今回参加した卒業生の多くが耳慣れない(汗)言葉に戸惑いながらも、在校生の皆さんが海外で行っている留学やインターンシップが、昨今に於いては日本に戻ってからの「就活」に強くリンクしていることが分かりました。今も昔もそうですが、日本ではメキシコに関する各種情報が不足していたり、あっても歪んだものになっている残念な状況です。より正確詳細な情報をダイレクトに入手出来る現地在住卒業生の存在は貴重である旨、在校生よりお話頂きました。又現地生活・お仕事での各種ハラスメントへのアドバイス対応も、これまで以上に重要となるでしょう。

昨今の学生さん達の間では日本での就職ではなく、直接海外現地で採用されて働くということにも大変関心が高いそうです。採用の場所、方式にはその人なりのメリット、デメリットがありますが、就職を希望される方々が自ら計画を持って判断出来るための素材を提供出来るのが、卒業生の役割かと思います。メキシコで操業している企業(日系もそうですが、現地資本等の会社も)の情報についても日本では中々入手しずらく、外大卒業生の方々に協力頂ければということでした。

懇親会はレストランの後も場所を変えて続き、大変交流が深まるものとなりました。

投稿者:川村 宣人 スペイン語 1999年卒業

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