鴬の初音は聞かれましたか


住宅街のどの方向からか鶯の鳴き声が聞こえてきた。
最近好天気になって、洗濯もの干しの時に、澄んだ高音の「けきょ」が聞けるまでなった。
「けきょ・けきょ」とお世辞にもうまくない鳴き声が1-2日間聞こえていたのが、ここにきて上手な鳴き声に変わってきた。鶯も「けきょけきょ」と鳴き方を何日か続けて一人前になるのだなと納得。

バード・リサーチ会の方々が、毎年「鶯初鳴き前線」観測のデータを提供してくれている。之だと東京地区は毎年1月後半から初鳴きが観測され、次第に聞く機会が増えていく右上がりカーブを教えてくれている。

基本山里がその観測地であろう、平均では東京は3月、4月末には東北、津軽海峡(石川さゆりさんを聴きながらか)を超えて北海道に届くようだ。

昨年はここの住宅地では3月後半に観測できたが今年は少し遅れた気がする。又聞けて嬉しい。

英語ではナイチンゲールと中学で教わった気がするが、ナイチンゲールとは欧米のとりのことで少し違うらしい。
だから英語で正確には「JAPANESE ナイチンゲール」というらしい。
ほかにはBUSH WARBLER→「ブッシュの中に隠れた歌い手」とも訳せるがこの方が実態に近いようだ。
姿を見せずに鳴く、実際姿を見た方は少ないのでは?
前に杉並区に住む娘が家の庭木に鶯が止まっていたと知らせてきたがよく聞けばメジロの様だった。

以前、NHKの人気番組「ダーウインが来た」で、鶯特集をやっていた。
それによると
鶯は意外にも春から鳴き始め、夏の盛り迄鳴いている。
春の子育てが終わった親鳥(オス)は、場所を変えて次のメス鳥と繁殖行動に移る。ドンファンか、おまえは。
まじめなお父さん鳥が、新たな繁殖・縄張り守りで夏に鳴いていると知った。

えらいもんだ。
その番組で、何故か国分寺で鶯の巣を探していたが、あれよあれよ我が家に近いガソリンスタンドの隣接地の竹やぶをカメラが追いかけ始めた。住宅地の中では広めの敷地の竹やぶがある。

茲なら天敵にも見つからず、安心して繁殖行為が出来そうだ。
カメラマンが竹やぶの中で巣を見つけて撮影してくれた。
隠しカメラで、鶯の姿まで映してくれた。
お世辞にも綺麗な姿とは言えない、地味なブッシュ・バードであることが判る。がっかりされる方もいるのでは。
その為か小さめの身体の割に寿命は8年と結構長い。へーッそうなんだ。
天敵のカラスが10年から20年というから、鶯君結構健闘しているじゃないか。
そして春告げの季節から夏鶯の季節迄繁殖するなんて見上げたもんだ。

最後に、紳士淑女の皆さんから怒られる覚悟で鶯(ふん)俳句を2句。
① 鶯や 糞まで紙に つつまるる 一茶
② 鴬や餅に糞する 縁の先 芭蕉

「梅に鶯」とはなかなか、いかないらしい
(実際鶯が梅の木に止まることはまずないらしい、たいていはメジロ)。
お粗末。

投稿者:佐々木 洋 英語1973年卒業

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