11月19日(日)、第28回サロン仏友会講演会及び懇親会が大手町サンケイプラザで開催されました。オンライン参加と併用のハイブリッド方式の開催でしたが、インフルエンザが流行中のため警戒された方が多かったのか、会場参加者は30名と少な目でした。オンライン参加者は14名でした。
はじめに、本学名誉教授の川口裕司(1981)仏友会会長より講師紹介がありました。今回の講師は鈴木光子氏(1961)で、フランス郵船勤務の後、スイス政府観光局次長などを歴任され、日本ペンクラブにも加盟している旅行作家・翻訳家です。演題は、「駐日スイス公使が見た第二次世界大戦」。1940年から45年暮れまで駐日特命全権公使だったカミーユ・ゴルジェ氏が日本滞在中の出来事や感じたことを書き連ねたフランス語の日記を基に、その翻訳本を今春大阪大学出版会から出版されたのですが、翻訳にあたっての苦労話や日記の特徴を披露されました。
本来は、直接会場に来て講演していただく予定でしたが、少し前に体調を崩されたため、Zoomで事前収録した動画の上映、及び当日のライブでの補足解説と質疑応答という形で対応しました。世界史の重要な一時期における個人の日記を題材にしていますので、「歴史と記憶」の違いも考慮しつつ、様々な異なる視点からの考察方法が考えられ、示唆に富む内容でした。一枚目の写真は、ご自宅から電話で補足解説中の鈴木講師です。会場参加者とオンライン参加者の集合写真も、それぞれ撮影しました。
続く懇親会では、ボジョレ・ヌヴォほか、赤白のフランスワインを手に、老若男女入り混じった先輩・後輩たちが旧交を温めました。実施後のアンケート結果では、次回も是非直接会場参加したいという声が圧倒的でした。来年春の総会では、インフルエンザも終息していることと信じ、次の再会を期して散会しました。
投稿者: 中村 日出男 フランス語 1974年卒業