「万里同風、中国との57年」を読んで


池上正治さん(東京外語大中国科1970年卒)から今年3月末にこの本を頂いた。私は池上さんを凄い中国通と尊敬している。

池上さんが57年にわたって撮った66枚の口絵写真と、第1章、1967年の訪中学生参観団の記録をただちに読んだ。第2章は広い中国を8地区に分けて概説しており、125頁の分量は本書の2/3を占める。私が2年駐在したことのある香港と隣の広東省、興味があったチベットやカイラス山から読み始め、この章を半分読んだあたりで、索引が完備しているので、辞典のように使えばよいのだと気付いた。

6月に改めて読んだのが第3章、長大なもの3つ、万里の長城、大運河、大長江である。2,000km強の運河について私は初めて学んだ。

第4章、日中に架ける橋を読むと、徐福、花蓮(はなはす)、南開大学に関連して、池上さんが日中交流に取り組んだ様子が生き生きと描かれている。60年近くにわたって日中交流に取り組んできた池上さんの偉業に頭が下がる。筆者が強調したいのは日中交流の重要性だ、と納得した。

蓮については2020年7月、埼玉県行田市の古代蓮の里で、池上さんに直接教えてもらった。本書に出てくる「板橋区立中台小学校、花蓮、20年の軌跡」と題したパンフレットも頂いた。写真、文とも小学生に蓮爺さんと親しまれる池上さんの作である。

なお、「万里同風」は非売品で残部数は分かりませんが、是非読みたいと思う知り合いの方は、池上さんに連絡してみたらいかがでしょうか。

2023.7.11記

投稿者:蓮見幸輝 英米語 1966年卒業

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