コロナ禍にカフカの小篇を読む


フランツ・カフカはスペイン風邪の第二波に罹患して、生死の境をさまよったそうです。昨年の春、コロナ禍で悶々としていたとき、「カフカだったら、今の社会をどう見るだろうか」と思いつき、独和辞典を片手にカフカの小篇を読み進めてみました。掌篇、断章、小品、小片ともいうべきほど短い作品群は案の定、解釈が難しく、立ち往生することが何度もありました。

ドイツ語学科に在籍していたにもかかわらず、まともにカフカを原文で読んだことがありませんでした。「カフカは難解だ」という先入観がありましたが、小篇を一つひとつ読んでみて、遅まきながら「カフカは面白い!」ということに気づきました。

定年退職後、45年ぶりにドイツ語の学習を再開したズブの素人のカフカ論、いや、カフカの小篇についてのエッセイ集。

書名:『ことばへの気づきーカフカの小篇を読む』
著者:松原 好次
出版社:春風社
出版日:2021年10月14日
定価:2700円+税
ISBN:978-4-86110-754-2

投稿者:松原 好次 ドイツ語 1972年卒業

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