Madrid東京外語会 祝!日本スペイン交流400周年記念


7月15日(月)、外語会マドリード支部昼食会が、当地Villa Magnaホテル内中華レストラン“TSE YANG”にて開催されました。スペインの夏本番であり皆様ご多忙の中、11名の方々にお集まり頂きました。

この席でIESE経営大学院教授であり、外語会マドリード支部長でいらした加瀬さんが、このたび国際大学経営大学院学科長として日本に移られることなった旨報告がありました。IESEには非常勤で残られるとのことで、休暇期間にはマドリードに滞在されるとのことでした。また、在スペイン日本国大使館で勤務され、当事務局長でいらした中谷さんも、8月中に日本にご帰国されることになった旨報告がありました。よって、この度の昼食会は、お二方の送別会、そしてお祝いの場となりました。

昼食会では、スペインの政治、経済、金融含めて広範囲に渡る情報意見交換がなされましたが、その中心は、やはり日本スペイン交流400周年についての話題でした。

日本スペイン交流400周年とは、初めて公式にスペインへ派遣された慶長遣欧使節団が、今年から丁度400年前の1613年に現在の石巻市月ノ浦港を出港したことにちなんでいます。仙台藩主伊達政宗が、支倉常長を大使とするこの使節団を欧州に送った目的は、当時のスペイン領メキシコとの通商関係の樹立であったとされています。その背景には、更にその2年前の1611年、岩手県三陸沖に発生し、その津波被害によって多大な死傷者をもたらした慶長三陸地震があったと言われています。即ちこの使節団の目的は、当時その地を襲った地震・津波被害からの復興を目的としたものだったのではないかということなのです。

地震から1年も経たない中で決断し、それから約10か月で今まで見たこともないような大型船を建造し、文字通り命がけの使命を帯びて大海に乗り出していく。その即決力とコミットメント、そして実行力と使命感・・・。400年後の今、まさに同じ状況に直面している私たちも深く考えさせられるエピソードだと思います。

日本スペイン交流400周年にちなんで、スペインと日本では今年から来年にかけて様々な行事がおこなわれています。6月には、皇太子徳仁親王殿下がご来西され、マドリード、サラマンカ、コリア・デル・リオ、サンティアゴ・デ・コンポステーラを御訪問、様々なイベントに臨席されました。コリア・デル・リオには、慶長遣欧使節団の中でそのままこの地に残ったメンバーの末裔とも言われるハポン(Japon)姓を持つ人々が大勢いらっしゃいます。

今回昼食会に出席された在スペイン佐藤大使、大使館の皆様を始めとして、多くの日本人、スペインの方々が、様々な交流事業に携わりながら日本スペイン交流400周年を盛り上げています。

尚、日本・スペイン交流400周年事業の一環である「日本スペイン大学学長交流会議」に出席される為、立石博高学長及び川上茂信准教授が、11月にマドリッドをご訪されるとの話も入って来ており、当地外語会のメンバーは今から大変楽しみにしております。

<写真>
前列左より、小川愛さん、下越理水さん、中谷一夫さん、小倉真理子さん
後列左より、宮崎光世さん、神崎泉さん、加瀬公夫さん、佐藤悟さん、寺内英之、山本正恵さん、小坂真理さん
20130715 マドリード外語会

文責:寺内英之(S60R)

 


“Madrid東京外語会 祝!日本スペイン交流400周年記念” への1件のコメント

  1.  東京外語会宮城支部の佐々木幹夫(昭和34年・ロシア語科卒)です。日本スペイン交流400周年記念行事の主役支倉常長ら慶長遣欧使節団を送り出した地元に住んでおります。宮城県でも様々な催しを企画しております。
     マドリード支部昼食会のお便りを、興味深く読ませていただきました。宮城支部でも11月16日に立石学長を仙台にお招きして懇親会を開き、使節団にちなんだ講演を拝聴いたします。会に先立ちサン・ファン。バウチスタ号復元船を見学する予定です。楽しみにしております。私は9月末に、「予習」のつもりで旅行会社のツアーに参加し妻とともにスペインに出かける予定です。
     スペインでご活躍中の皆さんの健康を祈っております。