26年度南友会総会・懇親会盛大に ユスロン駐日インドネシア大使が講演


DSC_1109インドネシア語科とマレーシア語科の同窓会組織である南友会は6月21日午後、府中キャンパスで平成26年度総会と懇親会を開催した。1世紀あまりの語科の歴史の中で初めて駐日インドネシア大使が大学を訪問、記念講演をすると同時に懇親会にも出席、卒業生、現役学生と交流した。出席者は130人と例年の倍近くに上り、懇親会は予定時間を遥かにオーバーして続いた。

会合には東京外語会の上原尚剛前理事長(当時理事長)、長谷川康司新理事長、佐々木重次名誉教授、石井和子元教授、正保勇名誉教授、卒業60年となる野口健児氏も参加した。出席者は青山亨教授、左右田直規准教授、野元裕樹講師はじめインドネシア語科、マレーシア語科の卒業生60人と現役学生35人、また両国からの留学生、インドネシア関係者、大阪大学及び神田外語大を含む関係者全部で35人となった。年齢差が70歳近く違う最長老と今年入学の一年生が同じ会員として楽しむ南友会の歴史も感じさせる集いともなった。

午後1時前にインドネシア国旗を付けた黒塗りの大使公用車で大学に到着したユスロン・イーザ・マヘンドラ大使は、学長室で宮崎理事と懇談した後、講義棟の115番教室で「私と日本」と題して日本語で講演した。同大使は最高学府インドネシア大学を卒業後、筑波大学への留学など長きにわたり日本に滞在経験がある。博士号習得まで苦労した留学体験を語る一方、語学習得について「間違いを恐れず積極的に取り組むことが大切」と学生たちに呼びかけた。

また、大使は1905年の日露戦争での日本の勝利に刺激を受けたインドネシア(当時は蘭{オランダ}領東インド)で、1908年を独立に向けた「民族覚醒」運動が始まったなどと両国の歴史的関係を指摘、両国は今後一層協力を強めようと呼びかけた。この後、大使は研究講義棟6階のインドネシア共同研究室を視察、青山教授からインドネシア語教育について説明を受けた。

懇親会で大使は、ガルーダ・インドネシア航空機提供の航空券のくじ引きで、当選した学生にプレゼントするなど懇親会の盛り上げにも一役買っていただいた。

大使は「インドネシア語科、マレーシア語科の前身である馬来語科が一世紀以上も前に創設されたことを知って大変驚き、また日本の人々が我々にそんな前から関心を持っていただいたことに感動した。これをきっかけに、大使館は東京外国語大学との連携を強め、両国関係の一層の強化に務めたい」と語って夕方、大学を後にした。

(南友会事務局長 作間正人)