スペインで42年ぶりの劇的な再会


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この3月半ば、ドイツ在住時代を含めて3回、スペインに行きました。ヨーロッパ旅行の醍醐味は何と言っても列車での移動ですが、そのためには現地についてのある程度の予備知識が必要になります。しかし、知人もいないのではどうしようもなく、やむなく某旅行社のツアー旅行を申込みましたが、このプランを申し込んだのは①前回、と言っても丁度20年前ですが、グラナダのアルハンブラ宮殿を見学したときヘネラリーフェを見落としてしまったが、これらの見学がプランの中に含まれていた②ポルトガルへの旅行も含まれていた、という2つの理由からです。

スペインに着いて、第3日目はバルセロナからサラゴサへの移動。サラゴサでは二つの世界文化遺産、ラ・セオとピラール聖母教会の内部を見学し、そのあと自由時間でエブロ川に架かる橋を散策しての昼食になりました。昼食ではレストランに入るのが少し遅れたこともあり、妻とは別のテーブルにつきましたが、ここで私を含め1組のカップルと他男性の4人が着席しました。折角なので自己紹介をしようということになり、言い出しっぺの私から年齢、名前を言った時に、カップルの男性が「同じ年だ」と言ったので名前を聞いたら「高井」とのことでした。高井夫妻とはエブロ川の橋で二言・三言話を交わしましたが、その時は同じツアーで旅行しているメンバー程度の認識でした。しかし、「高井」という名前を聞いた途端に中国科の「高井」氏が思い浮かび、その旨確認したところ、まさに当人でした。高井(潔司)さんと私とは同年入学(昭和42年)、そして卒業も同じ年です。彼は読売新聞社に入社し、北京支局長などを歴任し、現在は桜美林大学で教鞭を執られております。いずれにしてもこのツアー旅行に参加していなかったなら、おそらく出会うことはなかったと思います。ちなみに彼の奥さんも昭和46年に外語大のアラビア科を卒業しました。とにかく、ものすごい偶然を感じました。今でも、高井夫妻と我々夫婦との交際は続いております。

投稿者:スペイン語昭47年卒 鈴木俊明