公民館の一室から世界が見える①


日本列島あげて花の時季
桜散るを見れば、躑躅、藤と切れ目ない大和国の花景色。こんないい時季に、「コーキ・コーレイ」スクールの門をくぐる(新一年生になる)というのもあってもいいだろう。

「歳を数える暇なし」のこれからの人生を元気に走り続けると生涯現役俳優志向の中村雅俊君はじめ(宮城県)石巻高校の同級生たちと話し、まず「これから10年」計画を作り、実践することとした。

人様てんでこでいい(人それぞれで有っていい)。
私の場合は、たまたま市の国際交流事業活動されている公民館からのお誘いが新年にあって、在京外国人への日本語教室講師職に手を上げた。新たな分野における70代の挑戦。
公民館側も先輩7人の教師の皆様(基本オンナ先生)からも特に反対されず、正規の日本語教師の免許ないが、一応海外赴任経験や外国人(主に中国)技能実習生招聘事業の経験
を善しと判断されたようだ。
この4月新学期から教師見習チーム(4名)に入れてもらう。

3月の研修では、公民館の小さな一室で、4グループに分かれて初級レベルから話す力に全く不安ない上級レベルまでの15人の生徒さんたちと和気藹々の活動を見させていただいた。
生徒さんたちも色々な国からお集まりだ。
ネパール、スリランカの東アジア、アメリカ、デンマークの欧米組。数の上では圧倒的に中国からの方が多い。
北京・天津・重慶・大連や山東省、陝西省、四川省、江蘇省等大陸のいたるところから。
さながら小さくとも国際社会がここにある。

さて、私自身、日本語教師が務まるか不安はある。
何せ親父が田舎宮城で最後は定時制高校の数学教師。
そも先生とは、またどういう教授方法かなど親父からは聞いたこともないが、夜になると
髭づらの半分大人の定時制高校生たちを我が家に集めては酒が入りどんちゃん騒ぎの毎日だった。
教職に嫌気を指したのも、こういう親父の教職日常に漬かっていたことが大きい。
それが金融31年、自動車部品製造業9年、商社1年の現役の後、パブリック部門(JETRO,JICA)で8年。
今70代後半に入って、人様に教えることになろうとは親父の血に引っ張られた格好か。

英語は教えられても、日本語の方はトンと縁がない。
大丈夫かいな。高校時代は、「現国」に泣かされた。
先輩先生たちを見よう見まねで行くしかないが、この日本語教室―よく出来ているようだ。

「突然あなたが外国人に日本語を教えることになったら」
という教科書的著作がある。著者は外語大で教鞭も取られた教育のスペシャリストの様だ。
「これを読み終わった頃には、あなたはもう日本語教師になっている」
とな。ほんまかいな?!
3回ほど、公民館の一室で初級クラスから上級クラスの実践の場をみせてもらい、まるで家庭にいるような先生と生徒のやり取りに感心しながら見ていた。和気藹々そのもの。

教科書の選び方については、「みんなの日本語」という最高のテキストがある。教えることでは、
当日教室での授業進め方について、
ウオーミングアップ、
前回復習、
本日新規(主に文型文法)導入、
その説明、アウトプットとしてのドリル、
アクティビテイ、
最後に本日のまとめと
流れが明確にできている。
また事前に、生徒さんの希望(何のために日本語を学びたいのか)、漢字も学びたいのか、自習含め何時間勉強するのか、これまでの外国語習得経験、音声を聞く機械の有無など事前にアンケートし、その生徒さん専用の教案を作成するとある。
フムフム
教え手としての心がけは、生徒さんを喜ばせながら、彼らのプライド保ちながら和気藹々で、会話を楽しみながら生徒の目的までもっていく
フムフム
日本語を教えながら、日本の伝統文化も教えてくださいよが公民館長殿からのリクエスト。
これを毎週一回、10-12AMで行う。和気藹々が過ぎれば、目的の日本語文型文法等インプットと本人の発信力鍛錬のアウトプットがおろそかに。
日本語が比較的流ちょうな中国人生徒さんに引っ張られ過ぎると、アメリカ人・デンマーク人の生徒さんのペースを乱してしまう。
なかなか塩梅が難しそうだ。
そんなことを考えながら、メルカリで最強教科書「みんなの日本語」中古版を購入しようとするが、これがまた大変。同士が数えきれないくらい居られ、先を競う状況
あっという間に購入先が決まっていく。
こりゃ大変。こんなに日本語教師への需要は高いのか!!
ワイフ菩薩の協力で、何とか手に入れたテキスト(日本語初級本、世に赤本・青本という)をめくってみると、昔勉強された多分中国籍の方、覚えるにあたっての注意事項がページ一杯鉛筆でびっしり書いてあって感動もの。
日本語を聴いた生徒さん側の「内なる悩み」がありありと書いてある。

海外で400万人、日本国内でも30万人の日本語を学ぶ生徒さんがおられる。此れじゃ先生の方も気抜かずに、最高の時間を提供するしかないだろう。
日本語だけでなく伝統文化、季節の行事,風土・気候(大和の24節気、72侯)迄しっかり教えなくちゃなるまい。
あのドナルド・キーン氏の日本語学ぶ上での苦労話も聞いておくしかない。
図書館で氏の著作をあさる日々。

さあ、4月8日の新学期を待ちながら、これから出来る新たなチャレンジに「コーキ・コーレイ」一年生は燃えますよ。これじゃ、齢数える暇がなくなりそうだワイ。

投稿者:佐々木 洋 (1973年 英語 卒業)

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