柳澤さん講演:『戦争しない国』であり続けることこそ重要


早いもので6月3日の元防衛官僚・柳澤協二さんの講演会から1か月近くが経ちます。当日は心配されていた前日の台風2号崩れの強風雨も朝には上がり、晴れ間も見えました。

講演会は例年通り、「東京外語大・九条の会」年次総会に引き続き14時から行われましたが、場所がいつもと異なっており、研究講義棟ではなく本部管理棟内の通常は教授会などが開かれる大会議室となりました。しかし、当方のスタッフ不足から案内に十分人を掛けられないこともあり、中には講演の半分が過ぎた頃に入場する人もいました。この点は今後の反省材料にしたいと思います。

「非戦の安全保障論―戦争不安の時代に考える戦争回避の道筋」というタイトルの下に始まった柳澤さんの講演は、昨年の安保3文書の問題点の指摘からスタートし、「反撃能力」論へと展開し、国際世論を結集してグローバルに非戦の秩序を形成することと述べています。そして、柳澤さんは「戦争とは、国家の意思を実現するための暴力行使。だからその意思の実現に別の手段があればなくせるはずだ」とし、「日本は何を目指すのか。戦わないこと、すなわち戦争回避を唯一最大の目標にしたい」と述べました。また、台湾有事については「中国と台湾の戦争。そこへ米国が参戦し、中国と米国との戦争になる。だが、それは即日本有事にはならない。つまり、日本からの米軍の出動は日米安保条約の事前協議の対象であり、日本がこれを断ればよいだけだ。しかし、こうすれば当然、日米同盟は崩壊する。日米同盟の崩壊を避けるためには、戦争の回避、つまり外交努力が決定的に重要になる」と続け、「戦争は政治が選択するのだが、その政治を選択するのは国民だ。九条を守る会の活動も『戦争しない国』であり続けることを鮮明に打ち出してはどうか」と結びました(柳澤さんの講演についてはご希望の方にはレジメを用意しています)。

いつもなら記念講演については事後の報告だけでしたが、今回は事前の案内も本メールマガジンに投稿したところ、柳澤さんと中学校時代の同級生だったという本学の卒業生(非会員)も講演会に参加され、60年振りの再会を果たしました。こうして盛会裏に講演会を終えることができました。

16時過ぎからは場所をホール・ダイニングに移して2019年以来、4年振りに懇親会も開催し、19時前に本年の年次総会を閉じました。

投稿者: 鈴木 俊明  スペイン語  1972年卒業

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