4月23日(土)恒例の仏友会総会が東京・大手町サンケイプラザで開催されました。当日は天候にも恵まれ、総勢59名の出席者(現役学生3名を含む)で賑わいました。
はじめに藤倉会長(1970/昭45)の挨拶があり、金澤副会長(1968/昭43)の会務報告の後、会計・監査報告が承認されました。今年は、2年に一度の幹事改選の年でしたが、今回も藤倉会長以下、現在の布陣で継続することが承認されました。ここで総会の部は終了とし、その後、川口先生(1981/昭56)から母校の近況報告をいただきました。
続く講演会の部では、今回は原耕三氏(1974/昭49)を講師に迎えて1時間半ほどお話しいただきました。氏は、卒業後、全日本空輸(ANA)に入社されましたが、1994年から98年にかけてアムステルダムに駐在した折、大病を患って入院。その時、若い頃に読んだ松本清張作『アムステルダム運河殺人事件』を土台に小説を書くことを思いつき、長年の構想を経て『アムステルダムの詭計』を執筆。これが、昨秋見事に「福山ミステリー文学新人賞」(選者:島田荘司氏)を射止めたのを機に、そこに至った経緯とともに、学生時代の西ヶ原の思い出や、フェルメールに関する薀蓄などを披露していただきました。氏の飄々とした語り口に、会場はしばしば笑いに包まれました。
懇親会に移る前の休憩時間を利用して、出席者一同を1970(昭45)以前卒の<シニア組>と1971(昭46)以降卒の<ジュニア組>に分け、記念写真を撮影しました。なお、講師と現役学生と会長には、両方の写真に登場してもらっています。
続く懇親会では、南仏産の赤白ワインのグラスを手に、参加者たちは昔話に花を咲かせたり、お互いの近況を尋ねたりしながら、仏友会伝統の和やかな雰囲気を楽しんでいました。現役学生3名は、昨年秋の外語祭のフランス語劇『美女と野獣』出演者代表の皆さん。懇親会の中で自己紹介の場も設けて、ご挨拶いただきました。
<ジュニア>世代の出席者からは、「外語の諸先輩方とはお目にかかる機会がなかなかありませんでしたが、久しぶりに外語の懐かしい雰囲気に浸ることができました」「仏友会の催しにお邪魔するようになって少しずつ、外語大卒業生としてのアイデンティティのようなものを意識できるようになってきました」などの感想が聞かれました。また、<シニア>世代の方々からも、「数十年ぶりにお会いできた方もいて、楽しい時間でした」「次の世代の幹事も加わり、少しずつ若返りが行われているようで安心しました」などのお言葉をいただきました。
次回の集まりは、11/19(土) 本郷サテライトで開催予定の「サロン仏友会」。こちらでは、講演の後、ボジョレ・ヌヴォを軽食とともに楽しむのが恒例となっています。参加者一同、秋の再会を約して散会し、一部の方々は二次会に場所を変えて旧交を温めておられました。
投稿者: 中村 日出男 フランス語 1974年卒業