土潤溽暑(つちうるおうてむし暑し、
72侯暦の7月28日から8月1日頃)
溽暑は、俳句の季語にもなっている風情を感じる範囲、大和国の自然、国土を表す時季の言葉。
各局の気象予報氏が、連日酷暑・こくしょ・コクショと声高にTV画面で騒ぐ、此れなんかは、まちがっても季語にしたくない。
しかしどうした大和。
土潤うですか、風情があるが今や土の表面から炎が見えそうだ。
いっそのこと、土の中に潜ろうではないか
古都奈良の方たちが、20年もかけて世界にアピールしてきた
「飛鳥・藤原の宮都」
土の中で長いこと眠りについているが、そのお姿が日本国を超えて世界に知れることになった、嬉しいこと、素直に喜びたい。
1300年前の平城京は奈良の地で、姿を現し
1400年前の飛鳥藤原の宮都は、地下深く眠っておられる。
見えないからと言わずに、
「そうだ奈良にいこう」と明日香・桜井・橿原・大津の各地に赴き、その地に立って1400年の歴史の歩みを、再確認、見えない部分は想像力を働かせ、日本国のはじまりの雰囲気を静かに味わいたいものだ。
土の中の文化財といえば、中国秦始皇帝の兵馬俑が浮かぶ。
えらいもんだ、2000年以上も前の歴史が、あんなにクリアに我々の目の前で、再現されるものなのか。
改めて土の力に感謝。
現在地上で起きている数えきれない愚かな行為
ヒト族の進歩とは無縁な闘い・戦争の絶えない現代を嘆くに値しないホモサピエンス族の愚かさに大地は、無言の圧、「平和への風メッセージ」を送ってきている。
溽暑は、旧暦の水無月の侯、和暦の先生は、この季節に咲く花々を愛でよとおっしゃる。
こんな環境下咲き誇るとはどんな花があるのだろう。
百日紅
世の中やひとり一人花咲く百日紅(子規)
酷暑でも
凛として歩めとな、うーん。
凌霄花
凌霄花真昼一気に炎上す(大関靖博さん)
夾竹桃
恋人に夾竹桃の白さかな(津田このみさん)
紅葉葵
一病を強気に生きて紅葉葵(阿部美恵子さん)
芙蓉
呪う人は好きな人なり紅芙蓉(長谷川かな女さん)
猛暑の中健気にも強く生き抜く、それぞれの花々素晴らしい。
花の道に疎い身としては、花追い人には、なり切れず
こちらせめては辛い物でも食し、酷暑を吹っ飛ばそう。
四川の麻辣か、湖南の酸辣か。
昔、西安で兵馬俑を案内してくれたガイドの姜雁鳴さんを思い出しながら。
大和国では、夏鶯が朝から力強く鳴いている。
奈良の地では、クマゼミ合唱しゃんしゃん
佐保山の聖武天皇陵や生駒の里のニギハヤヒの降り立った地当たりでも
シャンシャンと鳴きかわしているだろう。
そんなクマゼミたちの声に負けないで鳴き続ける、夏鴬の旺盛な繁殖力に頭が下がります。酷暑なんぞに負けずに走り続けよと。
ちょっと前まで地元のJR駅の巣にいた幼鳥たちが独り立ち、この酷暑の中で飛びまわり、われわれの活動を後押してくれているぞ。
土の中にお隠れの飛鳥藤原の高貴なお方たちにも1400年超えたその鳴き声は届いているだろうか。
投稿者: 佐々木 洋 英語 1973年卒業